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骨髄の異状による白血病の医療

私は、医者として、何人もの人を診てきました。
何人もの人間を見てきました。
健常な心を持てず、死にたいと何度も何度もすがる人も居ました。
殺して欲しいという人も居ました。
そういう人はいくら手を尽くしても、手遅れなのです。

医者は、死なせて、殺して、このワードを患者に言わせてはいけないのです。

それをさせないための心のケアを十分にしなくてはいけないのです。

ある患者がいました。
その患者は骨髄異形成症候群でした。
これは前白血病と呼ばれる、白血病を引き起こしてしまう可能性が高い骨髄のことで、ベルゲル核に以上が出ます。
そしてその患者はもう、白血病になっていました。
その患者には姉夫婦がいました。
その患者自身は独身で、身寄りがありませんでした。
それを妹夫婦が養っていると言う話でした。
けして治らない病気ではありませんでしたが、長い期間の入院が必要でした。
何一か経った後、患者の様子が変だと看護師に言われてきてみると、患者の様子は確かにおかしくなっていました。
けれど、病気が悪化したと言うわけではなく、何かが抜けているような感じでした。
前までは自分の仕事のことを嬉々として語り、治ることを希望にがんばっていました。
おそらく、妹夫婦が何か言ったのでしょう。私は、腹が立ちました。
患者の心は弱い。つつけば割れる古くなった風船のようなものなのです。

医療とは、医術による治療のこと、心を治す医術など無いのです。

私は、どうやら、また一人の命を背負ったようでした。

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